進撃の巨人を読み解く

進撃の巨人はSFを下敷きにしたヒューマンドラマだ・・と思う

039 物語の考察 始祖奪還計画

みなさんこんにちは。

 

※この記事は前回の 038 敵 の続きになっています。そちらをお読みになってからご覧いただくことをお勧めします。

 


!!警告!!
前回も書きましたが、この考察がもし合っていた場合、今まで「進撃の巨人」のかなりの部分を使って仕掛けられてきたことのネタバレになる可能性があります。それは今後あなたが連載を読む時の驚きや楽しみを削ぐことになるかもしれません。考察が当たるかどうかなんて分かりませんが、少なくともそうかもしれない根拠を集めて書いてますので、完全な妄想を書いているつもりはありません。
お読みになるかどうかは、どうぞ上記のことをご了解いただいた上で自己責任による後悔のないご選択をお願いします。また、できればその覚悟の無い方々の楽しみを奪うかもしれない行為、たとえば不特定多数の見る場(SNS、スレ等)での内容の公表は避けていただけたら嬉しいです。これはお願いすることしかできませんが。

以上、たかが個人の考察でめんどくさいことを言うようで大変恐縮ですが、ご理解の程、よろしくお願いいたします。

 

 

 

 


この記事は最新話までのネタバレ、登場人物や現象についての言及などなど、あなたの読みたくないものが含まれている可能性があります。また、単なる個人による考察であり、これを読む読まないはあなた自身に委ねられています。その点を踏まえて、自己責任にて悔いのないご選択をしていただけますよう、切にお願い申し上げます。あなたの選択とその結果に対して、当方は一切の責を負うものではありません。

※画像は全て 「進撃の巨人(諌山創著 講談社刊)」 より引用させていただき、個別に巻・話を表示しております。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


進撃の巨人のストーリーは始祖奪還計画によって始まり、現在もその流れが続いています。


この始祖奪還計画にはみなさんも様々な疑問をお持ちではないでしょうか。普通に考えても、非常に稚拙な作戦であるかのように見えます。マーレの上層部が無能だったから? 確かにそうなのかもしれません。でも、あることを仮定した場合、それなりに理に適った作戦のように見えてきそうなんです。

 

 

 


[始祖奪還計画]

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資源獲得という目的と、世界を救うという大義のもとで行われた始祖奪還計画。現場の指揮官であるマガトの意向を顧みられないまま子供4人を送り込み、さらに残り2人の戦士も送り込みましたが、見事に失敗に終わりました。その失敗から招いた中東戦争を経た4年ほどのち、ジークによって再開を提案されたことによりマーレは再び始祖奪還に乗り出します。その大義としてヴィリー・タイバーによりパラディ島を悪魔に仕立てあげ、世界を巻き込んだ争いに発展しかけているのが現状です。

 

当初の始祖奪還計画の目的は、”資源を奪うために島の無垢巨人が邪魔なので、始祖を奪還して無垢巨人を排除する”ということでしたよね。

 

 

さて、一つ気になるのがこちらです(24巻96話)

 

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-タイバー家の情報が正しかったのなら
-壁の王は「不戦の契り」とやらに縛られている

ライナーたち戦士隊は、最初の作戦時に「不戦の契り」の情報を与えられていました。

 

その「不戦の契り」をヴィリーの言葉を借りて端的に説明したのがこちらです(25巻100話)

 

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-「始祖の巨人」を行使できるのは王家の血筋のみ
-その王家は「不戦の契り」により「始祖の巨人」を武力行使することは無い

 

あれ?何かおかしくないですか?

 

マーレ軍の上層部は、少なくとも”王家の人間でないと始祖を使えないこと”を知っていることになります。では手元に王家の人間がいない(と思っている)マーレ軍が、始祖を必死になって奪ったところで何になるのでしょうか。島の無垢巨人を取り除く役には立たないはずです。

さらに言えば資源が欲しいだけなら、巨人を使って他の国々を攻めるほうが無難だったはずです。パラディの特殊な資源の情報を握っていて目当てにしていた可能性もまだ残っていますが、いずれにせよパラディ攻めはリスクが高すぎます。国が滅ぶ可能性すらあるわけです。その明らかにリスクの高い選択に対し、現場の声に反して上層部から子供4人にやらせろという指示が出ているわけです。いろいろとおかしいですよね(24巻95話)

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これらを、”マーレ軍の上層部は無能だから”で済ませてしまうのは簡単です。

 

ただし、その”無能だ”と言っているのは、マーレによって思想教育をされている人々であることも忘れてはならないように思います。

 

 

無能であるとするなら、こういうことになってしまいます。

教育によってレベリオ民に罪の意識を植え付けることによってマーレへの奉仕に動機付けを施し、戦士隊というシステムによって知性巨人の兵器としての継承を安定化し、それを有効活用しておよそ世界の半分に至ろうかという広大な領土・植民地を獲得している、”無能な”マーレ・・・


文章が成立していません。無能なマーレという先入観は、いったん取り払って考えてみる必要がありそうです。

 


まず”資源獲得”という目的、これは世界に公表できない目的です。つまり、マーレの議会や民衆といった国内を対象にしたものということになります。国際社会向けには”脅威の排除”という建前を喧伝していたわけです。

”脅威の排除”は建前ですから、実際には始祖を使えないという矛盾があろうがマーレとしては問題ないわけです。ところが、始祖を使えないと”資源獲得”という目的も矛盾してしまいます。建前が矛盾しているのは構いませんが、目的が矛盾しているのはおかしいですよね。

ところが、よくよく考えてみたら、始祖の奪還を果たせば少なくとも”脅威の排除”は成立してしまいます。ただし、無垢巨人はそのまま残りますので、知性巨人しか資源に近づけません。資源の獲得には直接繋がらないということです。つまり、建前は矛盾しないが目的だけが矛盾していることになってしまいます。

ということは逆に、”資源獲得”がパラディを攻める建前として創り上げた話であり、”脅威の排除”が真の目的だったという可能性があるのではないでしょうか。

”資源獲得”を建前にしたとして、その矛盾は「不戦の契り」を知らない人々からは伺い知ることはできません。そしてその建前はマーレ国内を対象にしたものであることを考えると、誰かがマーレの議会や国民を欺いて真の目的を達成したかった、と考えられるかもしれません。

 

そして、ライナーたちに与えられた命令は”始祖奪還”の一点のみです。

 

そういえば、進撃の世界には”始祖奪還”をしたくてしたくて仕方がない人たちがいたはずです。

 

 


それはさておき・・

 

 

 

少し昔話をしましょう。

 

現在から約50年ほど前、エレン・クルーガーの家族はマーレによって殺されました。その際、クルーガーの父が所属していた革命軍の仲間に救われたと語っていました。クルーガーはその後、マーレに潜伏している仲間の医者の助けによりマーレ人として潜伏を始めました。

時が経ち、陰ながらエルディア復権派に”武器と資金”を与えていたクルーガーは、グリシャに始祖奪還だけを託しこの世を去ります。その際、グリシャを楽園送りにする密告をしたのが息子のジークでした。ジークは7歳にして親を売り、その功績が認められて戦士候補生、続けて戦士へと出世していく中、他の誰も知らない巨人や歴史の知識をつけ、義勇兵やヒィズル国とのコネクションを築き上げてきました。

ジークはその真意を隠しながら戦士として過ごし、数回に及ぶマーレの調査船に義勇兵を送り込みます。マーレから見て行方不明となっていた義勇兵たちは、今回の襲撃前にマーレ軍に潜入し飛行船や巨人化薬を奪い、マガトの配下にも潜入して暗躍したりしました。

 


さて、あなたはこれを読んで、彼らの背後にどれくらいのエルディア人が潜んでいると思いますか?

 


はっきり言いますが、数人とかいうレベルでは不可能だと思います。数十、数百、あるいは潜在的にはもっといるかもしれません。エルディア帝国の復興を願って動いている多数の人間が必ずそこにいるはずです。

そもそもクルーガーは、グリシャに始祖を奪還することしか指示していません。その後の策を何も与えていないんです。グリシャは始祖奪還後、行こうと思えば境界線までは行けたでしょう。でも彼にはそれ以上どうすることもできなかったはずです。つまり、クルーガーの背後には同じ計画を知り、それを引き継ぐ人々が必ずいます。

さらに、クルーガー単独で20人はいたと思われる復権派に”武器や資金”を流すことなんて不可能だと思います。クルーガーの背後には、武器や資金を調達できる人々が必ずいます。クルーガーの血液検査を操作した医者は、クルーガーだけしかマーレ人にしなかったのでしょうか。そんなはずはないでしょう。それから既に50年は経っています。ネズミ算式にマーレ人に成りすましたエルディア人が増えていておかしくありません。読者が見ている復権派や義勇兵は、氷山の一角でしかないと思います。すなわち、復権派のような団体は他にもあると考えるのが自然でしょう。ただし、限られた情報を与えて都合の良い手駒にするため、また芋づる式の摘発を避けるために、横の繋がりを持たせなかったと考えられます。

 

そうして考えると、末端の横の繋がりは無くともそれなりの規模のエルディア人ネットワークがマーレの軍官民に存在していると推測されます。ここではこうした復権派や義勇兵、フクロウからジークまでひっくるめて”親エルディア派”と呼ぶことにします。

 

親エルディア派の最大の目的は、かつて壁の王に滅ぼされたエルディア帝国の復興と考えられます。そのために始祖の”奪還”が必要であることは明白です。すると、マーレの始祖奪還計画の矛盾点が解消できるかもしれません。

彼らから見れば、王家は手の内にあるからです。

そう考えればジークが王家の巨人として生かされたことも納得がいきます。わずか7歳の子供が自ら親を見限って売ったなんて荒唐無稽な話を受け入れなくても、筋が通るのです。もしかしたら、ダイナは王家の巨人の永久保存が狙いだった可能性すらあると思います。


以前、カルヴィ元帥がこの親エルディア派のような存在ではないかと考察しました。もしそうであるなら、親エルディア派はマーレ軍の中枢をかなり占めていることになります。実はそれを示唆するかのような表現があります(23巻94話)

 

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-そこで軍の新体制の中で戦士隊は再編成されるらしい

ちょうど始祖奪還計画の直前にマーレ軍が”新体制”となっています。そして子供4人の人選は、マーレ軍上層部から押し付けられたものでしたね。

 

つまり始祖奪還計画は、そもそも最初から親エルディア派によって企てられた可能性があるということです。”奪還”という言葉を使っているのも、その示唆ではないでしょうか。もともと始祖はエルディアのものですから、マーレが奪還というのはおかしかったわけです。

 

そして、子供4人にやらせたのはおそらくこんな感じの理由だと推測できます。

彼らは「不戦の契り」あるいは別の何かにより壁の王が力を使えないことを知っていたので、戦士隊は三枚の壁さえ壊せればそれで良かったのかもしれません。そうすれば無垢巨人がなだれ込み、いずれどれかが始祖を喰らうでしょう。直接捕らえられるならそれに越したことはありませんが、赤子継承になったとしても血液検査で発見されるのを待つだけでOKです。であれば、壁を壊す役割の超大型と鎧、運搬する役割の顎、女型で問題ありません。さらに、万が一のことを考えれば王家の巨人は手元に置いておいた方が良さそうです。

もしそうであるなら、ライナーたちが慎重になりすぎたこと、はたまたユミルがマルセルを喰ったことが、計画を頓挫させたのかもしれませんね。マルセルには一気に三枚の壁を破壊するよう指示が出ていた、なんて妄想もできるかもしれません。

 

 


ところで先ほど、ダイナは王家の巨人の永久保存版ではないかと書きましたが、実は島の無垢巨人全ては親エルディア派による盾であり矛であるのではないかと思います。

というのも、楽園送りはタイバー家によって、つまりエルディア人によって始められた可能性が高いからです(22巻88話、同89話、24巻97話)

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タイバーの私兵の制服と似ています。マーレや他国をパラディに寄せ付けないため、さらには壁の王を封じ込め、いざ攻める時は武器になるように意図して島に放っていたのではないでしょうか。マーレ人はその狙いを知らずに、慣習として、さらに言えばエルディア人は悪魔だと教えられていたので、楽園送りという制度を続けていたのではないでしょうか。「何も知らない大人から~」というのはマーレ人にも当てはまるのかもしれません。

 

 

 

全てはエルディア帝国の復興のため、同胞を犠牲にしながら100年にわたって機が熟すのを待っていた、もしもそんな親エルディア派が存在するとしたならば・・

 


現在のエレンの敵はこの親エルディア派になりそうです。

 

 

前回考察しました通り、エレンは過去のことには拘りません。彼にとっての最大の敵は、”いま、自由を妨げているもの”です。

マーレを裏から操り、島と大陸の間に争いを生みだし続け、その両方の人々の自由を妨げているのは親エルディア派に他なりません。だからこそ、タイバーとマーレ軍の幹部、すなわちマーレ軍を裏から直接操る者たちを叩いたのではないでしょうか。おそらくタイバーが本当に争いを生もうとしているのかどうか、演説を聴いて見定めていたんでしょう。だから宣戦布告ではなく、エレンを、パラディ島を悪とする論調に達した時点で、開戦を決断したのではないでしょうか。

こうして考えると、今まで読者がツッコミを入れていた多くの事に、納得のいく説明が可能になっていると思いませんか。


この説が正しかったとしても、どちらが正義ということは言えないと思います。親エルディア派の物語は、仲間を犠牲にしながら100年を耐え忍んだ民族再興の感動的な話として一本の作品になりうるものです。でもその裏で、争いの火種を作り続けていることも事実でしょう。そして、それを潰そうとするエレンも争いを起こしていることは否定できない事実になるでしょうから。

 

 

 

”敵”という主題に関して言えばここまでなのですが、じゃあジークは何なんだよ、ってことになると思います。

 

おそらくジークは親エルディア派の仮面をかぶりながら、その破壊を目論んだ張本人ではないかと思います。かつてジークはこう言っていました(19巻77話)

 

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-ここで座標を奪還し
-この呪われた歴史に終止符を打つ
-…もう 終わらせよう
-終わりにしたいんだよ 俺達で

 

 

そして、ジークに根差しているものを感じさせるのがこれらです(20巻81話、21巻83話)

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-しまいには壁の中の奴ら全員 年寄りから子供まで特攻させるんだろうな…
-どうせ誇り高き死がどうとか言い出すぞ
-…発想が貧困でワンパターンな奴らのことだ
-…ふざけやがって

 

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-俺達はあの父親の被害者…

 

ジークは決して父親の行為を完全否定はしていません。ただ、被害者だと言っていることに関してジークの視点からエレンとの共通点を想像してみるなら、2人とも父によって知性巨人にされ、戦いに身を投じるようになったこと、と言えるような気がします。

それは壁の民たちへの憤りとも重なり、ジークの中にある、”理不尽に命を奪われていくこと”への怒りのような感情を感じさせるのです。苦渋の歴史からエルディア人を解放するという目的は理解できるが、それでも親が我が子の命を削って巨人にすることが良いはずがない、ならば自分が全てに終止符を打とうといった感じです。この考え方は、エレンの祖父(以下、イェーガー翁)ともある程度の調和をする思想だと思います。

 

 

少し話が逸れますが、イェーガー翁も親エルディア派のようなコネクションを持っていると思います(24巻98話)

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-あの子におつかいを頼むのはおやめなさい

このセリフから分かることは、イェーガー翁はその手紙の内容が危険性のあるものだと既に知っていた、ということです。「心が健康」なことを知っていたのもそうかもしれません。もちろんジークから全て聞いていた可能性もありますが。

 

ちなみに、イェーガー翁はカリナのように洗脳状態になっていませんから、彼の発言には一定の真実が含まれていると考えています。彼はこう言っていました(21巻86話)

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-我々非マーレ派のエルディア人残党は奴らに見捨てられ この大陸に取り残された

レベリオのエルディア人は、もともと「非マーレ派」なのです。であれば壁内のエルディア人は「マーレ派」ということになると思います。当時の知識で考えたら逆だと思うんですが、それがイェーガー翁が真実を語っていた根拠とも言えると思います。なぜなら、最近ヴィリーが演説で語った”今まで隠していた事実”と一致するからです。

 

そして、たぶん大事なので強調しておきますが、145代フリッツ王は”マーレ派”だということです。平和主義うんぬん以前に。


さて、非マーレ派の人々がかつての帝国を復興したいと考えるのは必然でしょう。もちろん親エルディア派という言葉はここから考えたものですが、もともと大陸側のエルディア人にはそういう背景があったわけです。と同時に、イェーガー翁の存在はそんな非マーレ派の中にも、それぞれ考え方が異なる勢力があることを示唆しています。横の繋がりが無い部分があると前述した通り、同じ非マーレ派、親エルディア派であったとしても一枚岩ではないということです。

 


話を戻しまして、イェーガー翁はかつてグリシャにこう説きました(21巻86話)

 

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-我々にできることは…
-この収容区でただ慎ましく 沈黙し …生きることだ

彼は思想教育によってマーレに恭順を示していたのではなく、自ら考えた上でその選択をしたということです。過去の清算のために血を流して争うよりも、とにかく現在を、未来を”生きる”ことを選んでいる感じです。これは前述のジークの思想と重なり合うことがお分かりになるかと思います。両親がいなくなってから祖父祖母と暮らしてきたジークが、イェーガー翁の考え方に感化されたとしても不思議だとは思いません。

 

おそらくジークは親エルディア派の計画に乗っかる形で、彼らを一網打尽にする計画を考え、エレンにそれを話したのではないでしょうか。それを知ったエレンは、本当に親エルディア派が争いを生もうとしているのか見定め、結果突き進むことを決意したのかもしれません。エレンとジークの方法が完全に一致しているかは分かりませんが、負の連鎖を終わらせるという一点においては同じ方向を向いているような気がします。

 

 

 

まぁ、全ては妄想かもしれませんけどね。

 

 

 

 

 

 

-追記-

この親エルディア派という存在を仮定すると、やはりアニ父が思い起こされます。

「現実離れした理想」とはエルディアの復興だったのかもしれません。アニがあと13年しか生きられないことを知った、もしくはそれが現実になったことによって、過去の呪縛に囚われていた自分の愚かさと、娘の未来を奪ってしまったことを後悔したんでしょう。まさに、グリシャがジークにしてしまったことと同じことではないでしょうか。そういった意味では、アニはジークやエレンに共感する素地はあるとも言えるかもしれません。


また、タイバー家は結局のところ親エルディア派であった可能性が高いと思います。ただ、ヴィリー個人に関してはジークにいいように利用された可能性もあるかもしれません。いずれにせよ、以前のタイバー家の考察は誤っていると思います。棄却したいと思います。


あと、マーレ人は基本的に戦争行為にあまり興味がない描き方をされているので、親エルディア派の煽動が無ければマーレは軍国主義的な動きから解放されるのかもしれません。おそらく世界一の大国であるマーレが戦争を控えれば世界から戦争が減るのではないでしょうか。そのあたりがジークの言う「世界を救う」に繋がってそうな気はします。そういう意味でも理性的なマガトが次期トップになるなら歓迎しているかもしれませんね。


-追記おわり-

 

 

 

 本日もご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

 

written: 28th Aug 2018
updated: none