進撃の巨人を読み解く

進撃の巨人はSFを下敷きにしたヒューマンドラマだ・・と思う

063 物語の考察 変わらないモノ(第84話 白夜)

みなさんこんにちは。

 

 

今回は兵長です。私にとってはいまいち掴みどころが無かったのですが、糸口が見つかった気がするので、少しまとめてみました。

 


この記事は最新話である113話までのネタバレを含んでおります。さらに登場人物や現象についての言及などなど、あなたの読みたくないものが含まれている可能性があります。また、単なる個人による考察であり、これを読む読まないはあなた自身に委ねられています。その点を踏まえて、自己責任にて悔いのないご選択をしていただけますよう切にお願い申し上げます。あなたの選択とその結果に対して、当方は一切の責を負うものではありません。

※画像は全て 「進撃の巨人(諌山創著 講談社刊)」 より引用させていただき、個別に巻・話を表示しております。注記の無いものは全て21巻84話からのものです。

 

 

 

 

 


[変わらないもの(第84話 白夜)]

f:id:shingeki4946:20190118010659p:plain

 

 

 

 

 

 

-お前の判断を信じよう

f:id:shingeki4946:20190118010735p:plain

(18巻72話)

 

リヴァイ・アッカーマンの持つエルヴィンへの信頼を表現するように繰り返されたセリフです。また、部下たちへの態度を見れば彼が仲間思いであることは疑う余地もないでしょう。彼の行動の全ては仲間のためだと言い切ってしまってもいいと思います。翻ってそれが自分のためでもあるので、滅私というとちょっと違うんでしょうけど。

 

もっと言えば、仲間のためでしかなく、決して人類のためなどでは無かった

 

もともと私が兵長に持っていたイメージは、物事を冷静に客観的に判断し、仲間思いでありながらも目的のためなら手段を厭わない人でした。それがやがて仲間たちとの関係が深まるにつれて情が入るようになり、判断基準が揺らぎつつあるのかなと感じていました。でも112話と113話を読み返して少し認識を改めました。兵長はブレてないと思います。むしろ最初から今まで、人類のために戦ったことなんて一度もありませんでした。今回はそんなおはなしです。

 

 

 

 


リヴァイを語る時にこのセリフは外せません(6巻25話)

 

f:id:shingeki4946:20190118010825p:plain

-お前は間違ってない
-やりたきゃやれ

f:id:shingeki4946:20190118010858p:plain

-自分の力を信じても…
-信頼に足る仲間の選択を信じても…
-…結果は誰にもわからなかった…
-だから…まぁせいぜい…
-悔いが残らない方を自分で選べ

この世界に絶対的に正しいことなんて存在しないから、あくまで自分を基準に必死に考えて、自分が後悔しない選択をしろ、という教えですね(15巻59話)

 

f:id:shingeki4946:20190118010933p:plain

-何が本当に正しいかなんて
-俺は言ってない
-そんなことはわからないからな…

-おまえは本当に間違っていたのか?

ジャンにも同様のことを言っています。”仲間を守るため”という目的が人殺しを正当化するわけでもなく、あくまでその仲間内だけで良かったに過ぎない、ということだと思います。人殺しは人殺しであることに変わりはないのだからそこを混同するな、という物言いにもとれます。非常に理性的なものの見方だと思います。人間の作るあらゆる体制は正当化にまみれ、正義を唱えながら命を奪ったり弾圧をし、人々はその正義に縋って心の平安を保ちます。あるいは逆に、人殺しなどは絶対的な悪だと脊髄反射をする者も現れ、そんな正論を言いながら意見の異なる人を糾弾し、時に追い詰めたりします。そういったあらゆる立場に疑問を投げかけるかのような、達観した意見だと思います。

それでも、自分が生きるため、さらには自分が生きるために大事な人を守るため、やらなくてはならない時がやってきます。だからこそ”自分が”納得のいく選択をしろと。そして人のせいや環境のせいにするのではなく、自分で自分の選択を受け止めろということなのでしょう。どんなに正当性を訴えたところで、全ての人にとって正しいことなんて存在しないのですから。


このセリフの背景には「悔いなき選択」があることになると思いますが、スピンオフを正史と捉えることにはいささか疑問がありますので、ここは参考までに留めてください。ただ、リヴァイとエルヴィンの回想にイザベルとファーランが出てきていることから、だいたいあんな感じのことがあったとは考えて良いように思います。

「悔いなき選択」で描かれていたのは、若かりしリヴァイが二人の判断を信じて彼らを失ったことでした。あえて結果論を言えば、自身の判断を信じて二人を壁外に連れていかなければ、彼らは死ななかったと想像されます。リヴァイが「自分の選択を信じても」と言っているのは、壁外に出てから二人を置いていったことのように思いますが、実際のところはあれをリヴァイの選択だというのは少し違う気がします。あの流れの中では最善というか当然の判断でしょう。選択の余地があったとは思えないので、やはり遠征に連れていった時点で避けられない結果だったように思います。


そして巨大樹の森でもエレンに選択を委ねた結果、旧リヴァイ班を失うことになります。もちろんこれも結果論で、エレンが最初から巨人化したからといって上手くいったかどうかは分かりません。結果は誰にも分からないのです。分からないのですが・・

ここで注目するべきはリヴァイが決断を委ねたことです。「悔いなき~」でもそうでしたが、彼はいつも仲間の決断を尊重します。彼がゼロから目的などを決めるところが少なくとも作中では描かれていません。その言動の裏には必ず誰か(と言ってもほとんどエルヴィン)に提示されたゴールが存在していて、そのゴールに対しての最善の手段を選択、というか導き出している形になっています。

 


こんな書き方をすれば、注射器騒動で決断してるだろってツッコミが入るかもしれません。でも本当にそうでしょうか? 私には、仲間の意志を尊重しただけにしか見えなかったりします。むしろ決断を下すにあたって自分の意志や私情はほぼ抑えたように思います(21巻85話)

 

f:id:shingeki4946:20190118011023p:plain

-最終的にお前を選んだのは俺だ
-いや…俺の私情でエルヴィンの死に場所をここに決めちまったんだ

これもエレンとミカサをかばいつつ責任の所在を明確にするための方便でしょう。あるいは以下に書くことを踏まえれば、”人類のため”ではなかったという意味で私情だと自嘲している感じかもしれません。

 

 

私情を挟んでいないというのがどういうことかと言いますと、あれはちゃんと討論した上での多数決のような形になっているからです。いろんな人の感情が入り混じっていて分かりづらいのですが、討論と捉えて読むと最後の決断の理由がはっきりと見えてくるように思います。


では、会議を始めたいと思います。

 主旨:エルヴィンを生かすか、アルミンか
 議長:リヴァイ兵士長

まず前提として、リヴァイは初めはエルヴィンを生かすことを主張して憚りませんでした。この会議の出発点ではエルヴィンとアルミンは対等ではなく、エルヴィンを生かすことが前提で始まっています(21巻83話)

 

f:id:shingeki4946:20190118011111p:plain

-俺は人類を救える方を生かす

議長によって”最初の”判断基準が議題として示されました。その上で、

 

f:id:shingeki4946:20190118011136p:plain

-エルヴィンの力無しに
-人類は巨人に勝てない

これが議長の当初の判断です。そこにエレンが意義を唱えます。

 

f:id:shingeki4946:20190118011220p:plain

-人類を救うのはオレでも団長でもない!!
-アルミンだ!!

ミカサもこれに追従します。ちなみにジャンコニーは傍聴人です。今度はエレンの意見に対して、ハンジとフロックが反論します。

 

f:id:shingeki4946:20190118011314p:plain

-…人類を救うのは エルヴィン団長だ!!

f:id:shingeki4946:20190118011337p:plain

-人類は象徴を失う!!

 

彼らは「人類を救うのはどちらか?」という議題に関して話しているわけです。そして、意見が真っ二つに割れており平行線を描いています。どちらも同様に人類を生かす可能性を持っているとするならば、他の判断基準に結論を委ねる他ないかもしれません。ただしここでは、リヴァイはエルヴィンと結論付けています。会議の進行役が一票を投じている、もしくは強権的に決定を下していると捉えるならば、それは私情が入っていると言っても良いかもしれません。

 

しかしエレンが食い下がり新たな議題を提案したことで、ここからは全く別の話題になっていきます。

 

f:id:shingeki4946:20190118011442p:plain

-アルミンは戦うだけじゃない
-夢を見ている!!

このエレンの提議は見事だったという他ありません。これは、エレンは自身の気持ちとしてアルミンを生かしたいということと、アルミン自身に夢がある、つまりアルミンも生きたいはずだということを表していると思います。

ハンジとフロックは、あくまで「人類の為」という観点でエルヴィンを生かしたかっただけです。ハンジは生き返らせたい人が他にもいることを言っている通り、特別な私情はありません。彼らはここからは傍聴席です。ミカサもハンジの説得で矛を収めたので同様です。

すると、エレンとリヴァイの私情のぶつかり合いになってくるわけですが、当然それも拮抗してしまいます。そこで最終的にリヴァイがどうしたかというと、彼は当事者二人の意見を求めたんです。

 

 

f:id:shingeki4946:20190118011521p:plain

アルミンは壁の外に、海やその外側に広がる未来に夢を見ていました。仲間思いの兵長ならば、きっとこう思っていたことでしょう。「こいつは生きて外の世界を見たかっただろう」

 

f:id:shingeki4946:20190118011545p:plain

エルヴィンは世界の謎を知り、父の仮説を証明することに夢を見ていました。仲間思いの兵長ならば、きっとこう思ったことでしょう。「こいつは生きて地下室へ行きたかっただろう」

 

どちらも生きて夢を叶えたいはずで、ここでも拮抗してしまいます。

 

ところが均衡を破るものが存在しました。それがリヴァイとエルヴィンの会話です(20巻80話)

 

f:id:shingeki4946:20190118011621p:plain

-…すぐそこにあるんだ
-…だが リヴァイ
-見えるか?
-俺達の仲間が…

エルヴィンは夢を叶えたいとしながらも、自ら疑念を呈していました。疑念を持つということは、相反する感情や意志がそこに存在する、つまり生きて夢を叶えることを望まない部分があるということです。そして・・

 

f:id:shingeki4946:20190118011646p:plain

エルヴィンは子供のまま、夢を見続けることを望みました。いや、少なくともリヴァイにはそう受け止められたんじゃないでしょうか。

 

f:id:shingeki4946:20190118011724p:plain

-みんな何かに酔っぱらってねぇと
-やってらんなかったんだな…

彼は何度も、夢を叶えた後のことについてエルヴィンに尋ねていました。酔っぱらってないとやってられないクソのようなこの世界で、その酔っぱらう対象が解消されるとどうなるのか。壁の外側へ出たい、まだ生きていたいアルミンがいる一方、夢を見続けたい、地下室に辿り着かない方がいいかもしれないエルヴィンがいたわけです。これが議を決しました。

リヴァイがアルミンの夢を実際に聞いていたことも大きいと思います。エレンとは異なり両者の夢を知っていたため、二人とも叶えてやりたい立場だったはずです。いずれにせよ、エルヴィンが自分を生かさない方を選んだ時点で、当事者二人でも、エレンと兵長を考慮したとしても、アルミンを生かす方が多数派になります。そう考えれば、リヴァイはみんなの意志を総括したに過ぎないのです。その最後の決め手がエルヴィン自身の意志だっただけです。

 

 


シガンシナ戦では、壁を挟んでエルヴィンとアルミンが自らの命を捨てる作戦を提案していました(20巻82話)

 

f:id:shingeki4946:20190118011814p:plain

-エレンに託すんだ
-僕の夢 命 すべて
(中略)
-きっとエレンなら海にたどり着く
-海を
-見てくれる

アルミンは自分が死ぬであろうことをエレンに明言することなく夢を託しています。これ、エレンから見ると夢は託されていません。アルミン自身が夢を持ち続けたまま死にかけていると思っていたはずです。

それに対して、エルヴィンはリヴァイに尋ねました。エルヴィンは自分がどうすべきかを分かっているから問いかけたわけです。「俺は死ぬからよろしく」と言っているようなものだと思います。リヴァイはエルヴィンの死を”選択”したのではなく、同意して背中を押しただけだと思います。そうして自分の意を汲んでくれたからこそ、

 

f:id:shingeki4946:20190118011847p:plain

-リヴァイ… ありがとう

という言葉が出てきたのでしょう。そして、この時点でエルヴィン自身の死ぬ意志をリヴァイは知っていたことになります。そういう意味では、最初にエルヴィンを生かそうとしていたことこそリヴァイの私情だと思います。エルヴィン自身の意志にも反していたわけですから。でも結局、私情を捨てて本人や仲間たちの意志を優先させたわけです。おそらく、ハンジがミカサに言った言葉を自分に言い聞かせながら。

 

f:id:shingeki4946:20190118012000p:plain

-でも…
-わかっているだろ?
-誰にだっていつかは別れる日が来るって

 

 

最後の判断基準が夢だったのは、注射器が夢の象徴だからだと思います。そういう意味でエレンの提議は良いところを突いていたんです。

 

f:id:shingeki4946:20190118012031p:plain

あの注射器はケニーが”息子”に託した夢です。エルヴィンも夢を託して死を選びました。だからあれは、”人類のため”ではなく、”子供たちの夢”のために使うべきものだったんだと思います。

 f:id:shingeki4946:20190118012051p:plain

 

 

・・ただ、さすがは進撃と言わざるを得ないのは、実はアルミンが逆の意志を持っていたというオチが待っていることです。そして今思えば、あの一件がエレンとアルミンの関係において大きなターニングポイントであることは否定ができないように思います。

白夜とは闇の訪れない夜のことです。一見、明るい未来が続くかのように思えますが、どうも異なる意味の方を感じられて仕方がありません。白夜は確かに太陽は沈みませんが、空高く昇って光り輝くこともありませんから・・

 

 

 

ところで今回のジークの件も、全ては仲間の意志を優先したがために起こっています。ワインを持ち込んだのもそう、ジークを敵とみなしたのも過去の仲間の意志を優先させたからです。何に対する優先かと言えば、”人類のため”ですよね。

最近はかつての王政や憲兵に現在の調査兵団が重ねられていて、正義とはその時々の立ち位置から見たものでしかないことが描かれています。王政編での彼らの行動は、あくまで仲間内での正しさを通しただけということです。その仲間の範囲が広がった結果、まるで壁内全体のためのようになったに過ぎません。まさにリヴァイの言っていた通り、人類のためなんて正義感はいつだって建前のようなもので、結局は自分とその仲間が生き抜くのに都合が良いか悪いかということでしかないのです(15巻61話)

f:id:shingeki4946:20190118012204p:plain

-人類は より険しい道を歩まざるを得なくなったぞ…

そういえば、エルヴィンもこんなことを言ってましたね。

 

こうして振り返ってみれば、リヴァイが人類などという漠然としたもののために動いたことは一度もないことが分かると思います。そして、そのあたりを自身がしっかりと理解しているからこそ敵味方の判断も早いんだと思います。ジャン達が思い悩んだりするのは、漠然とした人類の正義が念頭にあるため敵と味方の区別が曖昧だからとも言えると思います。

そしてリヴァイは仲間の意志に従っていますよね。ヒストリアを締め上げたのも実際は仲間やヒストリア自身のためであり、それが仲間のためになると判断したのはエルヴィンによって設定されたゴールがあったからです。そのゴールに対して最善の手段を、時に非情と呼ばれようが徹底的に遂行しているのがリヴァイなんだと思います。

そう考えれば今回のことは、兵団側に明確なゴールが無かったことが最大の原因だと思います。地ならしを試すなら早くやればいい、それが合理的な考え方で、リヴァイも「時間が無い」に同意していました。ジークをヒストリアに食わせるなら、手足を切って監禁しておけばいい、それが合理的な考え方です。兵団にはそういった明確なビジョンもなく、リヴァイに与えた指示はゴールも無しにただジークを軟禁するだけでした。であれば、眼前の仲間の意志を優先したことに何の不思議もありません。結局、やっぱりエルヴィンが~なんて話になってしまうわけですが。


ところで、ピクシス以下によるエレンを食わせる方針に対して、リヴァイは仲間の意志の方を判断材料として採用しました。つまり現在の兵団というのは、彼の仲間という枠組みには入っていないか、入っていたとしても軽いものと捉えることができるかもしれません。

ということはリヴァイの立ち位置は割とフラットなところにあり、ゴールの設定によってはエレンやジークと協力できる可能性は十分にあったと思うんです。前述したリヴァイの考え方も、エレンたちの考え方と親和性があるように思います。既にジークやイェーガー派を敵として認定してるようですから難しいかもしれませんが、現状の明確なゴールがないリヴァイにそれを与えられるのって、エレンかジークしかいないように思ったりもします。兵団側だとアルミンくらいでしょうか。ジークの話で何かが起きないかなと期待する部分もありますが、そこで思い出すのは、夢を託されたのはアルミンだということです。そして、そのアルミンはもうエレンとほぼ決裂しているんですよね。

 

 

 

 

 

-あとがき-

 

人間は生物の本質として、自分とその仲間の生存追求を根本に持っているのは当然なのですが、それが強調されているのが兵長なんだと思います。そして良くも悪くも誰かの夢に寄り添い、その実現に対して徹底的に助力するところがありますが、実はミカサもそうですよね。ミカサはエレンに対してあれこれ言いますが、最後はエレンに決断を委ね、それを全力でサポートしています。ケニーも見方によっては一族、妹、ウーリ、そして部下たちの夢に寄り添っていたと言えるんじゃないかと思います。

おそらくこれがアッカーマンの特質なんじゃないかと思います。

それは例えれば、まるで母のようではないでしょうか。決断を促して子を成長させ、道を誤らないように叱るけれども、子の決断や夢を尊重して全力でサポートする。見方によっては自らが道を決定することがないので傍観者的と捉えることもできます。それでもなんでも、母は子を想っており、いつだって子の味方なんでしょう。たぶんこれが「主」と呼ばれるもののあらましではないかと思います。

ちなみに、今までも話題に上っていたこの「主」と、112話でエレンが語っていた「宿主」は全く別もので、おそらくエレンはその両者を混同しています。エレンが混同しているのか、伝承が混同して伝えられてきたのかは分かりませんが。これに関してはまた近いうちに書きたいと思います。

 

 

 

 

そういえば、兵長に関してずっと思ってることがありますのでこの機会に書いておこうと思います。

 

兵長と言えば獣を取り逃がしたことで有名ですが、巨大樹の森で女型を捕らえた際も兵長はミスを犯しています(7巻27話)

 

f:id:shingeki4946:20190118012446p:plain

-お前自身の本体の方だ
-死なれたら困るからな

アニメだとより強調して描写されているのですが、おそらくアニはこの言葉をヒントにして無垢巨人を呼んだと思います。「そうか、私に死なれたら困るんだ」って。困る方法を思いついたわけです。

だから、女型を取り逃がしたのは兵長の余計な一言が原因の一つなんです。なんですが・・

 


これはあくまで当時の調査兵団の視点から見たら失策なだけであって、見方によっては”アニを救った”ことにもなるはずです。おそらくこの”アニを救った”こと、ユミルの民にとって重要な意味を持ってくるんじゃないかと予想しています。何が起こるかは分かりませんけどね。

 

-あとがきおわり-

 

 

 


本日もご覧いただき、ありがとうございました。

 

written: 17th Jan 2019
updated: none